コラム
2024年04月25日

医学論文の種類とは?論文の種類や定義や活用法についてご紹介!

日本国内はもちろん、海外のものを合わせると、毎月多くの医学論文が発表されています。また、医学論文にはさまざまな種類があり、目的に合うものを読むことが可能です。適切な医学論文を見つけるには、論文の種類や定義について知っておく必要があるでしょう。ここでは、医学論文の種類や定義、活用法について詳しくご紹介します。

医学論文の種類

医療関係者にとって、医学論文の読解は不可欠な業務です。医学論文には、最新の治療法や薬の使用に関する研究、症例報告など、さまざまな種類があります。論文を読む・執筆するにあたり、論文の種類とその特徴を把握することは重要です。医学論文は、大きく次の5つに分けられます。

原著論文

代表的な医学論文として、原著論文があります。原著論文は、最新の研究内容などをまとめて発表するもので、ほかの雑誌に掲載されていない未発表のものであることが原則です。査読後に、学術雑誌などに掲載されます。原著論文では、一つの問題に焦点を当て、それに関する研究内容と結論が明確に示されています。研究方法と結果は客観的に述べられ、再現性が重要です。客観性がない場合、査読で却下される可能性が高くなります。再現性とは、論文に記載された方法で同じ結果が得られることです。

総説論文

総説論文は、特定のテーマに関する先行研究をまとめ、概要や動向を述べた論文です。新しい研究内容ではなく、特定のテーマの全体像を把握するために役立ちます。新しい研究結果は得られませんが、テーマに関する情報や著者についての知識を得られます。総説論文は、先行研究や未解決の課題を把握し、研究テーマを選ぶ際に必要不可欠です。また、英語で論文を執筆する場合は、総説論文を読むことで専門用語の英語訳を学び、洗練された語彙を習得して英文校正にも活用できます。

症例報告(Case Report)

症例報告は、希少な臨床例や過去に例がない病態・合併症などを扱った論文で、診断や治療に新たな知見が得られます。これにより、新しい治療法や薬の使用例・副作用などを含む、未知の情報を医療関係者に提供することが可能です。症例報告を執筆する際は、実際の患者の経過を記述するため、患者の描写に注意が必要です。英文論文では、患者の記述が一般的に受け入れられ、表記は統一されている必要があります。

エディトリアル(編集後記)

エディトリアルは、専門家が執筆する意見記事で、個人の見解を述べつつ過去の研究内容を冷静に分析・批評します。一般の読者でも理解できるよう、専門用語を最低限に抑え、短くわかりやすい記述であるのが特徴です。英文のエディトリアルは英語学習に役立ち、さまざまな研究や課題について幅広く知識を得られます。一般の論文よりも読みやすく、着手しやすいでしょう。

その他の論文

学術雑誌に掲載された論文には、論文への意見や反論、関連データなどを述べるレターがあります。これらの手紙は、論文が掲載されてから約一か月以内に提出されるのが一般的です。また、学位論文は、学士・修士・博士の論文を指し、通常は参考文献として博士論文が使用されます。

医学論文の活用方法

医学論文は、次のように活用することが可能です。

難病や希少疾患について調べる

難病や希少疾患に関する専門的な情報は、一般的に入手困難な場合があります。しかし、医学論文は、そのような疾患に特化した研究やケースレポートを提供するため、専門的な知識を得られます。個々の患者のケーススタディやケースレポートなどの情報は、難病や希少疾患に関する臨床的な洞察や治療法の有用性を理解するのに役立つでしょう。

治療や検査に関する専門用語の意味を調べる

医学論文では、専門用語の定義や説明が記載されている場合もあり、参照することで専門用語の意味を理解できるでしょう。

薬の副作用を調べる

医学論文には、薬の臨床試験の結果が報告されています。これらの試験では、患者が薬を使用した際の副作用が記録され、詳細に報告されます。これにより、特定の薬に関連する副作用の種類や頻度を把握できるでしょう。また、特定の患者が特定の薬を使用した際の個別のケースレポートが含まれることもあり、稀な副作用や薬物相互作用などの重要な情報を入手することが可能です。

まとめ

医学論文には原著論文や総説論文、症例報告などさまざまな種類があり、記述されている内容が異なります。そのため、何を調べたいのか目的を明確にしてから、論文を検索するのが良いでしょう。また、医学論文は未知の難病や希少疾患のほか、専門用語や薬の副作用を調べるのにも役立つため、有効に活用しましょう。

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