信頼できるメディカル情報を見つけるには？注意すべきポイントをご紹介

インターネット上には膨大なメディカル情報が氾濫しており、その中から信頼できる情報を見つけるのは大変です。検索をして最初にヒットした情報が、信頼できるものだとは限りません。そのため、とくに医療関係者にとっては、どのように情報を収集するかが重要です。ここでは、信頼できるメディカル情報を見つける方法や注意すべきポイントをご紹介します。

メディカル情報の入手で注意すべきポイント

インターネット上には、数多くのメディカル情報があるものの、信頼できるメディカル情報とはどのようなものを指すのでしょう。メディカル情報を入手する際は、以下のポイントに注意しましょう。

信頼できるメディカル情報の基準

信頼できるメディカル情報は、科学的根拠（エビデンス）に基づいているものです。専門家が発する情報であっても、エビデンスレベルが低ければ信頼に値しません。臨床分野では一般的にシステマティック・レビューやメタアナリシスが最もエビデンスレベルが高く、次に1つ以上のランダム化比較試験、非ランダム化比較試験などが続くと言われていますが、必ずしもこの限りではありません。

信憑性の確認

メディカル情報において、正確性は最重要事項です。誰によって行われた研究であるのか、何から出典したものなのかなど、明確でなければ信憑性のあるメディカル情報とは言えません。商業目的で発信された情報でないか、都合良く強調されていないかなど、しっかり見極めねばなりません。

情報のチェックを行う

メディカル関連のメディア情報であっても、鵜呑みにするのは禁物です。信憑性がありそうな情報であっても、自分で確認せねばなりません。システマティック・レビューやメタアナリシスで評価されたエビデンスを持つかどうかなどからチェックすることが大切です。

信頼できるメディカル情報の見つけ方

信頼できるメディカル情報を見つけるのは、骨の折れる作業です。膨大な情報の中からピンポイントで求める情報を見つけるには、以下の方法があります。

論文検索

信頼できるメディカル情報は、エビデンスレベルが高い情報から入手するのが理想的です。メディカル関連の信頼できる情報は、論文検索をして見つけるのが良いでしょう。日本はもちろん、海外の論文も検索して、エビデンスに基づく信頼できるメディカル情報を仕入れられます。

診療ガイドライン

診療ガイドラインも、信頼できるメディカル情報を見つけるのに適切です。診療ガイドラインは、専門医によって国際的な基準の診療方針をまとめたものです。医療情報サービスから入手できるほか、専門分野ごとに学会がガイドラインを公開していることもあります。疾患名とガイドラインというキーワードで検索すると、診療ガイドラインの情報が入手できるでしょう。

大学病院や研究機関のサイト

信頼できるメディカル情報は、大学病院や研究機関のサイトから入手することも可能です。サイト内ではそれぞれの機関による研究結果や確立した治療法などが記載されています。

一般向けサイトや書籍

一般向けサイトや書籍からでも、信頼できるメディカル情報を抽出することが可能です。広告収入で運営されているサイトは、広告主などとの関係から、バイアスのかかった情報が提供されている可能性もありますが、中立的で信頼性の高い情報を提供するサイトもあります。とくに、医療関係者向けに出版されている書籍は、信頼性の高いメディカル情報を入手できるものがあります。

医師個人運営のサイト

医師個人によって運営されているサイトから、有益なメディカル情報を入手することも可能です。新しい治療法など医師個人が研究結果や学界における見解などを発信することも少なくありません。ただし、医師の個人的な見解は、エビデンスレベルにおいて低くなります。そのため、参考情報として活用し、エビデンスレベルの高い情報を見つけて信憑性を精査することで、信頼度の高い情報を見つけることができます。