欲しい情報の見つけ方
医療機関の先生方は医薬品の効果・安全性等の最新情報や自身の専門領域に関する最新情報等をMRから得ています。日経メディカルOnlineの【第1回】医師のMRに対する意識調査[1]によりますと、MRに伝えてほしい情報TOP3は1位「自社製品に関する最新情報(新薬開発、効果、安全性、ガイドライン等)(38%)」、2位「先生の専門領域に関する最新情報(31%)」が回答の約7割を占めました。
その際、先生方はMRからの情報に満足しているでしょうか?
「日ごろのMRによる医薬情報提供活動は、質・量ともに十分だと思うか?」との問いに対し、「そう思う」が33%にとどまりました。
次にMRの「能力」について最も重視することについて
- 簡潔で分かりやすい説明ができる
- 要望にあった説明ができる
- 質問に対する迅速な対応ができる
- 副作用発生時の的確な対応ができる
- 初期使用期間の的確な対応ができる
- 処方に関する具体的な提案ができる
- 説明会等の企画・運営ができる
- 他医院の状況等の情報提供ができる
- フットワークが軽い・連絡が取りやすい
という選択肢の中から、先生方が最も重視するMRの能力を調査したところ、「簡潔で分かりやすい説明ができる」が42%と最も多く、「要望にあった説明ができる(21%)」「質問に対する迅速な対応ができる(16%)」「フットワークが軽い・連絡が取りやすい(8%)」など営業としての基本的な能力を重視する回答が多かったと報告されています。
また、今までに「このMRがいてくれて良かった」と感じたエピソードを自由記述で調査したところ、「副作用の情報提供や対応が迅速で的確だった」「すぐに必要な情報を用意してくれた」「専門外の治療ガイドラインを教えてくれた」など情報提供に関するエピソードが全体的に多く見られ、中でも「副作用に関する情報提供」のエピソード70%近くを占め、「依頼・希望・要望への迅速な対応」に関するエピソードも11.2%と多かったとされています。
これらの調査結果から、先生方はMRに知識力・情報力を求めており、要望に合った情報を的確に迅速に提供することが重要で、33%の医師しか満足していないことが明らかとなりました。
では、医師への情報提供の際にどのような問題点があるのでしょうか?その点について次回以降に考察してみたいと思います。
[1] アンケート実施期間:2019年2月22日~2月28日(7日間)
対象:日経メディカル Online の登録医師会員
有効回答数:1398人
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